「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」

こんにちは!東京Ringで活動させて頂いております、厨房機器メーカーのタニコー株式会社の大原と申します。

今回は2020年6月より制度化(2021年5月までは猶予期間)されました「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」について書きます。

 

HACCPは、もともと食品工場の分野で発展してきた衛生管理の手法のため、 インターネットで言葉だけ調べたりして、”難しいもの”と感じている方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、今回飲食店の皆さんが取り組む「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」は、 今までの皆さんが行ってきた衛生管理に、”HACCPのエッセンスをちょこっとだけ取り入れる”といった感じで、 決して、難しいものではありません。

 

制度化される背景としては東京オリンピックの開催もあり、衛生管理のレベルを上げるために食品衛生法が改正されました。本来であればHACCPについては地域の保健所を中心に飲食店様にも普及させていく活動があるはずなのですが…。

某ウイルスの影響により、影をひそめてしまっているのが現状です。

 

 

では実際にどのような取り組みをすればよいのでしょうか。よくある質問を基にいくつかお答えします。

 

 

よくある質問例①

制度化によって 今までと何が変わるのですか?

 

→大きく言うと2つあります。

 

・「衛生計画の作成と記録」

衛生管理の「見える化」が必要となります。

とにかく第一にお伝えしたいのは

  1. 「計画を立てる」
  2. 「記録に残すこと」です。

記録に残すための表はお客様独自の書式で構いませんが、作成がなかなか面倒です。

ですので、各自治体や弊社でもオリジナルの書式をご用意しております。

 

 

「一般衛生管理」と「重要管理」

衛生管理全体をこの2つに分けて考えます。

「一般衛生管理」とは例えば「手洗い」「トイレの洗浄・消毒」「冷蔵庫の温度の確認」等…

これに加えて「重要管理」とはメニューごとに管理することを指します。方法としては調理中の温度変化パターンに合わせてメニューを3つのグループに分けて管理することです。

 

よくある質問例②

新たな機器を購入する必要はありますか?

また「HACCP対応」という機器を使用すればOKですか?

 

→必要ありません。「HACCP」に必要なのは施設や設備といったハード面でなく、「衛生管理」というソフト面です。お金をかける必要はないのです。

なお、「HACCP対応」と謳っている製品はありますがそのような認証はありません。衛生管理を行う上で「温度管理しやすい」や「清掃しやすい」というサポートの役割です。「HACCP対応」の商品を使わなくても、普段の衛生管理を見直すことで、すぐに取り組むことができます!ただし、不具合のある厨房機器を使っていると管理がしづらいので、これを機に点検をおすすめします。

 

 

よくある質問例③

「やらなかったら罰則はありますか?」

 

→現状、罰則はありません。(2020年9月時点)

「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」の実行は営業許可申請や更新の可否には含まれていません。食品衛生法上の罰則はありませんが、実際の運用は各自治体の条例に委ねられており、今後はその条例に従う必要があります。

 

 

以上、代表的な質問を例に「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」についてご説明しました。「HACCP制度化にあたっての飲食店の皆様の不安を払拭したい!」と思い、この話題を取り上げました。

このブログでは全てを語りつくせないため、詳しくはタニコー大原までお問い合わせください!

 

タニコー株式会社

本社営業部 大原明浩

03-5498-3983