【飲食店必見】グリストラップの正しい清掃サイクル

こんにちは。
東京RING所属、「店舗清掃・メンテナンス」を主に請け負わさせて頂いております、
株式会社クロスインサイドの新井惇也です。

ブログの記事を書かせて頂けるということで、
折角なので清掃についてのお話をさせてくださいませ。

飲食店の清掃には、フロアや壁・トイレ、空調やダクト、厨房機器清掃など様々ございますが、今回はグリストラップ清掃のお話をさせて頂こうかと思っております。

皆様は、飲食店のグリストラップというものをご存じでしょうか?
・・・飲食店経営をなさる方で知らない方は大変なことになってしまいますが、
飲食店関連業者の皆様の中にはもしかしたら知らない方もいらっしゃるかもしれません。

グリストラップは、業務用の厨房には設置が義務付けられている装置なのですが、
グリス(油)トラップ(止める、罠)と、その名の通り、
飲食店の厨房(シンクや床)からの排水に含まれる油分やごみくず、食べ物のゴミなどを収集し、
ろ過をさせるように排水管へきれいな排水を流していく為のものです。
厨房内の排水は一度このグリストラップに集まり、排水管へと流れていく仕組みになっています。

厨房から出る排水に含まれる油やゴミくずを直接下水道に流してしまうと、
自然環境への悪影響が考えられ、それを防止するために作られたのがグリストラップです。

グリストラップは3つの槽に分けられていることが多く、
それぞれ生ごみ、汚泥などの沈殿物、油脂などを分離する槽に分かれています。

1つ目の槽は、排水に混ざっている生ごみやゴミくずを取り除く為の槽です。
大きなゴミは設置されたバスケットで受け止め、細かいゴミは沈殿させ、次の槽に流れ出ないようにさせています。

2つ目の槽は、水面に浮上する油と更に細かい汚泥を分離する為の槽です。

3つ目の槽から、汚泥と油脂をある程度分離した排水を下水道などへ排水します。

油やゴミくずを取り除いた排水を下水道に流すグリストラップですが、
時間が経つにつれて汚泥やゴミくずがグリストラップ内に溜まり続けることでその処理能力は低下していきます。
そのまま放置していると、排水管の詰まりや悪臭や害虫(ゴキブリ、ハエ、ネズミ)発生の原因にもなります。
設備の能力を有効に活用する為にも、グリストラップは定期的な清掃が必要になります。

<推奨されている清掃方法について>

1つ目の槽のバスケット清掃は毎日
生ごみと同じく捨てることができるので、毎日欠かさずやることで、装置の処理能力は
大きく変わります。

2つ目の槽の浮上油清掃は週1回
ただし、この廃油は産業廃棄物となる為、専門の産業廃棄物処理業者に依頼して処理する必要があります。

1つ目の槽と2つ目の槽に多くある沈殿物(汚泥)清掃は月1回
ただし、この廃油は産業廃棄物となる為、専門の産業廃棄物処理業者に依頼して処理する必要があります。

清掃が不十分でグリストラップ内に汚泥が溜まりすぎると、グリストラップが正常に機能しないために、排水管に油が流れ込んで固まり、排水管を詰まらせる恐れがあります。
排水が逆流することで悪臭が発生したり、さらには排水が逆流し厨房内に溢れると店舗の運営に影響が出ます。

そこで、定期的に専門の清掃業者へグリストラップの清掃を依頼し、グリストラップの衛生管理を行っていくことも飲食店経営の上では大切なことだと言えます。
一番のメリットは清掃の手間・時間を削減できることです。
清掃業者へ委託することで、作業時間を短縮、従業員はその分他の仕事に時間を使えます。
また、グリストラップの清掃は3K仕事と呼ばれる大変な仕事であり、従業員に負担のかかる業務です。その業務がなくなることにより、従業員の定着率にも繋がります。

専門業者が行う清掃方法には、移動式バキュームカーで汲み取る方法、バクテリア等で分解させる方法、オゾン装置で消臭する方法等、様々ございますが、
弊社が推奨し、行っている工法に石鹸化工法というものがございます。

詳細は以下
https://cross-inside.hp.peraichi.com/

石鹸化工法とは、簡単に説明しますと、
グリストラップに滞留している廃油を機械で吸引し(同時に細かなゴミくずも回収)、
石鹸化剤を混ぜて撹拌し、油分を分解除去し石鹸水に変え、さらに同時にこの石鹸水でグリストラップを清掃していく工法です。
つまり産業廃棄物である油をその場で分解し、ゴミくずを一般ごみとして回収する産業廃棄物を出さない環境を考えた工法なのです。
一般的に他の工法よりも安価で、手間のかかるマニフェストも不要になり、
更に専用のトラックなどを横付けする必要もなく、狭い厨房でも容易に作業ができます。
是非とも詳しく聞いてみたい、お店の清掃方法を見直したいという方がいらっしゃいましたらお声がけ頂きたいと思います。

長々と書いてまいりましたが、グリストラップについてや、清掃の重要性、少しでも伝わりましたでしょうか?
今一度、清掃方法や従業員の意識を見直して頂き、衛生的なグリストラップの維持と
環境についても考えて頂けましたら幸いでございます。

ご清覧ありがとうございました。